一年ぐらい前にHappyHacking Pro JPを買って、その使い心地に酔倒していました。
ただ私はこのキーボードには唯一にして最大の不満点があり、それは有線モデルしかないということでした。
無線がなければ作れば良い
ここからキーボードを無線にするべく勉強と研究がスタートしました。
すでにHappyHacking Proを無線化している強者がネットでソースコードを公開してくれていましたが、
それはUSキーボード版のコードであり、JP版はキーボード数や仕組みが違うため、
駆動の仕組みやコードの書き換えをやる必要がありました。
また一番の問題はJPモデルは中身がパンパンで基盤やバッテリーを詰め込む隙間がなかったため、
配線やモジュールの選定も考えて実装する必要がありました。
そして初号機の完成
HappyHackingKeyboard ProfessionalJP of Bluetooth by Arduino
開発を始めて4ヶ月(2015/12~2016/4)。勉強と試行錯誤を繰り返し、とうとう無線化に成功しました。
動画では分かりづらいですが、キーボード->Arduino->Bluetoothモジュールの順番で配線され、
キーを打つとパソコンに文字が打てていることがわかります。
※カメラを持ちながら片手でキーを打っているのでタイピングが遅いですが、遅延を感じることなく使えます
挫折、そして伝説へ。
初号機が完成し、あとは小型のArduinoに配線し本体に収めれば完成。
運よく小型バッテリーも購入でき(ネットでは手に入らないサイズを偶然マルツ電波で見つけた)、
小型Arduino用のビルドもできた(サードパーティ製の小型基盤のため、正規のArduinoで動いてもこれだと動かないことがある)。
回路を書いて半田付けをし、いざ本体に入れると微妙に入らない・・・。
適当に選定したスイッチとバッテリーからの電源を3.3Vに変換する3端子レギュレータ周りの回路が内部でぶつかっている。
でもこの部分ならいくらでも小型のパーツ売っているし、すぐにできそうだ。手元にパーツがないから今度の土日に買いに行ったら完成だな。
今日は疲れたから終わりにしよう。
そしてこれ最後に微妙にモチベーションが上がらず開発がストップすることになる。
これは私の悪い癖で、メインの開発が終わると途端にやる気が出なくなる。
数週間後、こんなものが発売される。

Happy Hacking Keyboard Professional BT 日本語配列/墨 PD-KB620B
- 出版社/メーカー: PFU
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (4件) を見る
嘘だろ・・・。
結局意味なかったのか
そんなことは思わない。無線化するために得た知識は今後またどこかで役に立つ気がする。
どんな風にBluetoothが裏で動いているのか、どのくらい電力を消費するのか、キーボードはどうやって動いているのか。
流行りの小型電子デバイスはどう使えばいいのか。
この辺が理解できただけでも大きな報酬かと思う。
あと公式のHHKBのBT版はデザインがなんかダサい。そこが唯一の救い。